第107回 自分のストーリーに気付く
こんにちは、楳林です。朝寒くなってきたから要注意と思っていたら、私のパートナーが早速風邪を引きました。今うつされては仕事に差し障ると、緊張を緩めないようにしていますが、どうなることやら・・・。先週のエクササイズは「あなたが今、心から表現したいと思うことは何ですか?」でしたね。先ず1通紹介します。
「現在、外資系の会社で働いていますが、このたび正当な理由もなく会社を解雇されます。私が一番表現したいのは本当の自分です。誤解を受けてばかりの人生でした。正義感が強く、相手が誰でも正論を貫いてしまうような潔癖さが自分にあります。それが元で過去にも異動させられたり、会社の不正を発見して首になったことがあります」(Kさん)。
「間違ったことは一つもしていないと思っています。真面目に一生懸命生きているつもりなのに何故こんなにつらい目にあうのか。確かに私は自己表現が下手で、不器用ですが、私は悪くない、頑張っているんだ、こびへつらうことは苦手だけど、嘘のない人間なんだ。大声でそう叫びたいです。でもどこか、自分で同じストーリーを作ってしまって、そこから抜けられない、そんな感じもします」。
そうですね、私もそう思いました。ちなみにこのストーリーに名前をつけてみませんか?例えば喜劇「正義の味方~~ウーマンの~~人生」を埋めてみてはどうでしょうか。そして自覚的に演技してみたらどんな感じがするでしょうか。自分のストーリーを悲劇でなく喜劇として意識できたら笑って超えていけるかもしれません。
前にも触れましたが、たいていの人が気がつかずに自分のストーリーを後生大事に抱えて生きています。気がつかないとそのストーリーを仕事や人間関係で何度でも繰り返します。ストーリーに気づけば、対処法は色々あります。肝心なことはKさんのように本当は知っているのです。ただ「心から表現したいこと」を避けるための隠れ蓑に使っているんです。
「心から表現したいこと」って、それを実現したい気持ちと同じくらい、怖くありませんか?「実現したらどうなってしまうんだ?」「それよりはストーリーを演じ続けよう」。「少なくてもそれなら続けられる」なんて考えていませんでしたか。
「感動を売る仕事、それが私のやりたいこと」とKさん。やっぱり気づいているじゃないですか。それに気づけば、会社を解雇されるように、お得意のストーリーを使ったのかもしれませんね。狙いは?もちろん本当に自分のやりたいことを見つけ挑戦するためにですよね。Kさんの本当の資質は純粋さ、なのかなと私は思いました。それはストーリーではありませんね。
Kさんはまた「本音で付き合うので友人は多く、慕ってくれる人も多いです」と語っていますが、きっとその人たちはKさんの本当の資質を感じていると思うのです。純粋で真直ぐな木のようなKさん自身の存在が感動を与えるのかもしれません。その時のKさんは決して自己表現が下手でも不器用でもないと思います。
もう1通。「今心から表現したいと思うことは、子供たちに『愛しているよ』を伝えたいです。普通にコミュニケーションをとっている時はもちろんのこと、音楽を通じて何かを表現できる方法はないかと思いました(自分に対しても『愛しているよ』を表現してみたいです)。赤ちゃんや子供を見ていたり、接していると『感動』があるのです」(Mサン、36歳)。
Mさんは子供にピアノを教えながら、愛への出会いというテーマがずっと続いていますね。きっと「愛と子供の心」を深めていくことがMさんの道のような気がします。で、1つ質問させてください。子供に感動する時、どんな色、どんな感じですか?
ところで私は今、ある企業のキャリアデザイン研修を準備しながら、「幸せなキャリア」というテーマについて考えています。依然述べたようにキャリアに「は「良い」「悪い」も「勝ち」「負け」があるわけではなく、自分自身によって評価され、自分らしいか、あるいは意味を感じるかどうかなどが大切だと思います。幸せというのも人それぞれの価値観によって異なりますね。
そういったことを踏まえて、改めて「幸せなキャリア」って皆さんはどんな風に考えるのかな、という興味を持っています。これを新たなステップにしたいと思います。
ということで今週のエクササイズは、
●「あなたが思う“幸せなキャリア”って何ですか?」
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