第109回 ビジョンを妨げているもの

こんにちは、楳林です。もう12月、今年もあとわずかですね。今年初めに立てた目標でまだ達成していないことはありませんか。私もまだやり残したことがありますが、この1ヶ月で挽回しようと思っています。先週のエクササイズは「あなたのビジョンを止めているものは何ですか」でしたね。1通紹介します。

「正直言ってしまえば、自分自身だと思います。こうでありたい、こうなりたいとか思った時に、心の中で必ず出てくるのが出来るのかな?苦しいからいやだな、といった否定的な言葉です。最初は頑張ろうと思っても、途中で苦しくなってくると、自分に言い訳をして、今のままでもいいやと前に進む(ビジョンを見る)のをやめてしまいます」(Sさん、36歳)。

とても正直ですね。でも「出来るのかな?苦しいからいやだな」という否定的な言葉はどこから来るのでしょうね。多分、もう習慣のようになっているかもしれませんね。本当に諦めてしまうんですか?あまりにハードルが高ければ、もう少し手の届くところに目標を設定して取り組んではいかがですか?

先週のライフキャリアデザイン研修でも、「ビジョンを思い描く」というセッションを行った後、「なかなかビジョンが描けない場合、何が理由だったのですか」という問いを投げ掛けて見ました。いろんな興味深い反応があったので今回はそれを紹介しましょう。

一番多かったのは「自分が何を望んでいるのかわからない」という回答でした。「何を望んでいるかなんて、もう長らく考えたこともなかった」とか「明確にしようとすればするほど、焦りや苛立ちが出てくる」「なんだかすでに諦めている感じです」といった発言の中に未来に対してより、現実に対する落胆の深さを感じました。

「今、興味や面白いといったものがあるとしたらどんなものでしょうか?」。今ビジョンがわからないなら、とりあえずでも興味のあることを中心に期限付きの目標を立てていってはどうでしょうか。

次に多かったのがSさんに似ていますが、「自分は望んでいるものを手に入れることが出来ない」という回答。多少は望むものが見えているようですが、すぐに疑いや、不安、恐れが出てかき消してしまうようです。「子供の時から、欲しいものは考えてはいけない」「仕事と家庭の両方は手には入らない」といった思いが今も続いているようです。

もう1つ。「私が望んでいることは今の職場では手に入らない」。自分の個人的なビジョンはあまりに今の仕事とかけ離れているため、転職するか、定年後にしか実現しないと諦めている方もけっこういますね。

その場合でもよく注意して今の仕事を見直すと、何か関連があるはずです。「将来、NPOで環境問題をやりたい」といってた人が、今の営業活動を見直すうちに 、環境関連商品の提案営業に気づかれたケースもありました。

ビジョンって、心から願っていることなんですが、自分を取り巻くいろんな制約条件のために諦めることが少なくありません。そんな時は恐れや制約条件をちょっと横において、まず自由にビジョンを描いてみてください。それが実現した状況を思い浮かべ、その未来から逆に現在を見ていくと、一見ネガティブに見えた出来事からも、ビジョンのヒントになるメッセージに気づくことがあるんです。

ところで2003年もあと1ヶ月。早いものです。先週、ビジョン心理学のビジネスセミナーに参加して一番の収穫は、恐れをかなり手放せたこととマインドがとても静かになったことです。今年1年は特に秋からハードワークに追いまくられた感があります。それも自分がそういう選択をしたためなんだな、と思うこのごろです。

研修の仕事も一段落して、これからの1ヶ月、今年1年のやり残しを片付けるとともに、次のステップへの準備をしたいと思っています。

ということで今週のエクササイズです。

●(まだ1ヶ月ありますが)あなたにとっての2003年を漢字で表すと、どんな漢字になりますか?また、その理由を教えてください。