第113回 想起する

こんにちは、楳林です。正月休みはどのように過ごされましたか。さっそくですが昨年末のエクササイズ「中学1,2年の頃、あなたが好きだったことは何ですか」の回答から紹介させていただきます。

「とにかく身体を動かしていることが大好きでいつも走り回っていました。クラブ活動、トイレに行くときも、イヌの散歩も。それと相反するようですが、じっと山や空を眺めたり、特に夕日を沈むまで眺めるのが好きでした。今でも故郷に帰るのは人に会うよりは風景と会いに帰っているような気がします。イヌも死んじゃったし人も昔の彼ならずといったところでしょうか?」(40代男性、大阪南部出身)。

「学生生活という言葉に集約されるような気がします。当時、学友たちと、学校の内外でいろんなことをして楽しんでいました。・・・・・そうそう、当時はアインシュタインや湯川秀樹に憧れていましたね。あと作家にもかな。図書室の会報に推理小説の連載をし始めて挫折したのも良い思い出です。多分、その当時は何が好きと聞かれても、ひとつに絞り込むことは出来なかったでしょう。それは今も同じかなという感じです。私にとっては、社会人になってからの人生のほうが、後悔や失敗が多いという気がしています。その点が残念でなりません」(41歳、ソフトウエア開発会社)。

もう1通。「当時は数学、英語、国語の勉強と文字を書くこと、絵を描くこと、茶道のお稽古、・・・・新しい知識を得ること、学ぶことが好きだったようだ。最近は、当時に戻っているようで通信教育で学び始めています」(無職、女性、53歳)。

何だかみなさんの中学時代には豊かな感性や才能がいまだに埋もれている宝庫のような感じがしませんか。単に過ぎ去った過去を懐かしむだけでなく、もう一度丹念に掘り起こしてみたらどうなるでしょうか?

話はちょっと横道にそれますが、日経ビジネス最新号(1月5日号)でIBMは危機があるごとに「顧客は今何を求めているのか」という原点に立ち戻り、IBMの改革の遺伝子を思い出して新たなビジネスモデルを打ち出していく、という記事が目にとまりました。

なんだか人も、「本当にやりたいこと」を見い出していくためには、埋もれている中学時代の宝庫に戻って自分自身の遺伝子を再発見することも1つの方法では、正月気分覚めやらない中で思ったことでした。

そういえば昨年末に再放送になった韓国のTV映画 「冬のソナタ」には私もはまりました。主人公のカン・ジュンサン(イ・ミニョン)は高校時代に交通事故で記憶喪失になります。10年後、2回目の交通事故で昔の記憶を取り戻し始めますが、いっぺんに昔を思い出すのではなく、過去と似たような場面に出会うたびに記憶を取り戻していきます。これを想起するというそうです。

でももしかしたら交通事故にあわなくても、人は失敗経験などの人生の出来事の中でどんどん記憶喪失に陥っているのかもしれませんね。

自分の宝庫を思い出すためにはどうしたらよいのでしょうか。思い出そうという意欲・意志と想起することでは、と冬のソナタを見ながら思いました。

もう1つ年末年始に私の周りで1組の結婚式と1組の新たなロマンスの始まりがありました。ところが2組とも3~4年前に本人同士がサラッと会って何かを感じたようでしたが、その時は何事もなく、月日がたっての再会を機に一挙に進展したこと(選択とコミット)が共通点でした。同じようなプロセスが続くなんて不思議ですね。

しかもこの結婚や恋愛が仕事の面でも大きく変わるきっかけになりそうなのです。昨年ちょっと触れた「ラブ&キャリア」を象徴するような出来事でした。「準備ができた時、あなたの師が現れる」という言葉がありますが、恋愛もキャリアも同じような感じがしました。

というわけで正月は気ままな連想ゲームを楽しんだところで、やはり2004年、新たな気持ちで自分のビジョンを確認し、実現のための行動計画をしっかり持ちたいものです。

今週のエクササイズです。

●「2004年、あなたはどんな夢を実現し、年末にはどんな結果を手にしてい たいですか?」