第117回 人生の輪

こんにちは、楳林です。あっという間に2月に入りましたね。私は研修が本格化して、1つ終えるごとに満足感や達成感を感じたり、1枚のアンケートでちょっと落ち込んだりしています。でも緊張感と終わった後の緊張の緩み、ドッとくる疲れ。そのいずれをも楽しんでいます。

今回は『人生の輪』についてご紹介したいと思います。これは、コーチングを開始したばかりの頃にクライアントに書いてもらいます。私はキャリアデザインの研修でもよく使います。

どんなものかというと、円を8等分し、それぞれのパイは、人生の代表的な領域を表します。通常は(1)仕事・キャリア(2)お金・経済(3)健康(4)家族・パートナー(5)人間関係(6)学び・自己啓発(7)遊び・余暇(8)物理的環境(通勤、職場環境、住居など)の8領域にわけます。

輪の中心を「0」、外輪を「10」として、それぞれの領域に対する今現在の満足度を10点満点で自己評価し、その点数に合わせて弧を描きます。そしてその弧をつなげて新しい輪を円の内側に描きます。初めての人は是非自分でやってみてください。

この輪が、あなたの『人生の輪』となるわけです。もしこの輪が車の車輪だとしたら、どれだけスムーズに走行できるでしょうか?まあ、たいていの人の輪はデコボコして、とても走れそうにありませんね。

この輪をじっと見るだけで、自分のライフキャリア上の課題がよく見えてくるんです。30代の若い人は仕事とそれ以外の両方を大切にしているとよく言われます。でも実際にはそんな人にはまずお目にかかりません。大体、仕事・キャリア、家族・パートナー、人間関係などの満足度が一様に低い人によくお目にかかります。独身の人では遊び・余暇とか学び・自己啓発だけが突出する人もいます。

中高年になると、仕事に対する満足感が高い人、低い人がハッキリ出てきます。家族・パートナーはほとんどの人が低いですね。

ほんとに「人生の輪」とはよく言ったものです。クライアントや受講生の描いた円の中のデコボコ感からその人の生き様が絵のように見えてくるから不思議です。

もし自分で輪を描いた人は次の質問に答えてきてください。

「この輪に乗った感じはどうですか?日ごろの感じとどう違いますか?」
「あなたの人生の何を変えたいですか?」
「その項目を10点にするためにはどうしたらよいと思いますか?」
「全項目が10点になったら、あなたの人生はどんな風に変わってますか?」
「その領域の10点の姿を想像できたら、その位置から現在の自分にどんなアドバイスをしてあげたいですか?」

ちなみにコーチングを学び始めた4,5年前にトライした時、私の点は仕事・キャリア8点、お金・経済5点、健康4点、家族・パートナー8点、人間関係6点、学び・自己啓発9点、遊び・余暇4点、物理的環境5点でした。その頃の自分が目に浮かびます。現在はだいぶバランスが取れてきたと思っていますが、まだまだ課題多しといえますね。

「人生の輪」を作ってみる利点の一つは、視野が広がることです。私のクライアントの1人は仕事・キャリアの領域で満足感がとても低く、もがいていましたが、人間関係やパートナーとの関係にも視点を広げ、その改善に取り組むうち、同じ仕事に対しても取り組み方が変わってきたのには改めて驚きました。

最近結婚したYさん(30歳)も独身時代は、遅くまで仕事に打ち込む割りに不満もいっぱい抱えていました。が、家庭を持ってからは早く帰宅し、ご主人の協力を得ながら夕食を作り、2人のコミュニケーションを大切にしているうち、仕事に対する不満が「みるみる減った」そうです。

米国では人生の輪のバランスの良い人が、仕事上でも高い成果を出す時代に来ているそうです。日本も年功制や終身雇用制が崩れつつある中で、かつての企業戦士に代わってバランスを大切にする人が企業にも評価される時代に入りつつあるようですね。ということで今週のエクササイズは以下です!

●「あなたが気になる領域を10点にするにはどうしたらいいですか?」