第121回 人的ネットワーク作り

こんにちは、楳林です。継続して行っていたある会社のキャリアデザイン研修の前半戦が終わり、ちょっとホッとしています。暖かくなったかなと思うとまた寒さがぶり返したりの2月でしたが、もう3月です。4月からの新しいチャレンジに備え、この1ヶ月は公私共に完了させたり、手放したりすることでけっこう忙しくなりそうです。みなさんはどうですか?

ところで研修の中では最終的にそれぞれキャリア開発のためのアクションプランを作ります。基本的には【1】将来のキャリア目標に向け、現在の仕事をどう変えていくか(新たなジョブデザイン)【2】自己成長やキャリア形成につながる人的ネットワーク作り【3】新たなスキル開発や資格取得などのための行動計画の3つを柱に、「明日から何をやるか」というところまで落とし込んでいくわけです。

この3つの中でも受講生だけでなく私も意外に苦戦しているのが人的ネットワーク作りです。そこで、今回はキャリアと人的ネットワーク作りについて触れてみたいと思います。

私自身を振り返ってみると、例えば30代、新聞記者としてずいぶん社外の異業種の人との交流がありました。でもそのネットワークを自分のキャリアや後の転職活動に結びつけるということは、実はあまりなかったのです。というより、結びつけることにかなり抵抗感があったのです。

学生時代からの交友関係と仕事は別の世界にしていたかったし、会社内での派閥や人脈作りというのにも興味は全く興味はなく、距離を置くほうでした。

その意識が変わったのは、キャリアに関心をもった40代後半からでした。ビジョン心理学やキャリアカウンセリング、最近のコーチングを一緒に勉強した仲間とは、その後も情報交換が続いています。現在の会社でキャリアデザイン研修をやることになったのも、前の会社で親しくしていた営業関係の先輩が転職先から声を掛けてくれたのがきっかけだったのです。

キャリアカウンセリングやキャリアデザイン研修を担当することになってから、転職だけでなく、キャリア開発をしていく上で日ごろから人的ネットワーク作りを地道に行うことの重要性に気づいたといえます。30代からの交流をもっと継続、フォローしておけばよかったと反省することしきりなんです。

そんな自分の反省をこめながら、30代からキャリアに関連する人的ネットワーク作りを積極的に進めることを研修のたびに伝えています。もちろん、営業系、工場関係、研究開発関係と職場のおかれた環境で人と出会う機会は相当違いますが、よく注意してみれば必ず、交流してみたい人はいると思いますよ。

ではどうしたら人的ネットワークを充実、拡大できるでしょうか。まず大切なのは現在の仕事に関連して自分の問題意識や考えを社内外のこれはと思う人に対して表現していき、共感を得るとともに、相手に対してタイミングよく質問して相手の考え方にも共感していくことです。

また情報に関して一方的にもらおうとするのではなく、自ら情報を発信していく。相手から何が得られるのかではなく、相手に何が提供できるのかという姿勢が必要だと思います。

そのためにも日頃から自分の専門性を深めていく努力が欠かせないわけです。

一方、年賀状や暑中見舞いは、これまでの単なる付き合いから一歩も二歩も前に進めるチャンスとして捉えてほしいと思います。ここでも仕事やキャリアに関しての問いかけや質問を盛り込むのも有効です。例えば、「~に関しての情報をお持ちでありませんか?」といった問いかけの一文をさりげなく盛りこんではどうでしょうか?

変化のますます激しいこれから時代にあって、自分の職種、業種の垣根を越えて、多方面の分野で人的ネットワークを持つことが欠かせないと思います。キャリア開発のためだけでなく、人生を豊かにする上でもです。

でもまずは自分の身の回りから。会社関係、地域、学生仲間、趣味仲間の誰からでもいいですから、キャリアの視点で興味をもって接してみてはどうでしょうか!

ということで今週のエクササイズです。

●「あなたの人的ネットワークに参加してもらいたい最初の人は誰ですか?」