第55回 「大切にしたいこと」を大切にする
こんにちは、楳林です。あっという間に寒くなりましたが、みなさん風邪をひかないように。先週のエクササイズは「より具体的になったあなたのプロジェクトYをやる決断をするとともに、いま手放す必要があるものは何ですか」でしたね。今週も沢山いただいているメールの中から何通か紹介します。
「歴史小説を書くことを選んだのと相前後して高校講師の仕事のチャンスが来ています。先生の仕事を入れると最低1年間はかかりっきりになるはず。プトジェクトYを2,3年後にしようとしたら果たして実行できるだろうか。私は『プロジェクトYを今する』ことを選んだので、仕事のチャンスを手放す必要があります」(Kさん、無職、37歳)。
「仕事と書くことを両立させている方もいますが、両方を同時に始めるのはかなり難しいと思います」と考えた上での選択だそうです。多分、Kさんにとってはそれが正解かもしれませんね。でもどちらもやりたいことだとしたら、もう1つ中長期的なキャリアビジョンを考えてみてはどうでしょう。
「来年の6月に留学するというプロジェクトを実現するためには、今まで遊びに使っていた時間と無駄な睡眠時間を手放し、英語の勉強に使うようにします」(女性、公務員、26歳)。こちらは、「睡眠時間を削って勉強や仕事現場になるべく多くの時間を割いて吸収できるものを吸収したい」(Aさん、ソフトウェア営業、28歳)も似た回答ですね。
お二人ともやる気を感じます。この機会に習慣を変えたいという決意が伝わってきます。
「甘え、執着、そして恐れを手放すとともに、今やることを明確にし、効率よく実行するために、自分の生活と行動・思考をいるもの、いらないもの、保留の3つに分けてシンプルにしたい」というCさん(求職活動中、26歳)。シンプルにするというのはとてもいい感じですね。
でもあまり性急に変えようと無理はしないほうが良いですよ。またうまくいかなかったからといって失敗感を持ったりしないでください。習慣とかネガティブな行動とかは、意外と根深いものです。私もよく何かやるとき、睡眠とか無駄だと思う時間を効率的に使おうとした体験が数多くあるのですが、大体は3日坊主に終わるケースが多かったからです(私とは違うかもしれませんが・・・)。
さて、今回は少し異なる視点を紹介したいと思います。
それは、手放したいと思っている生活・行動・思考の底にはそれを支える価値観があるということです。多くの場合、無意識に刷り込まれているものです。たとえば小さな時、両親から「あなたはだらしない」と怒られた途端、「私はだらしない」という観念が植え付けられてしまい、気がつかないでいると、その後の行動を通じてその観念が悪循環的に強化され無意識の価値観としてへばりついてしまいます。
すると効率的にやろうと思っても、それを邪魔する、無意識の価値観との戦いになり、結局、自分が自分に負けてしまいます。他人に負けるより、自分に負けるほうが実は挫折感や罪悪感は大きいですよね。
ではどうするか。1つの方法は、自分の無意識に潜んでいるネガティブな価値観や観念に気づき、それを先ず受け入れることです(私自身は本当に怠け者です)。一方で成熟した大人の自分として「この人生で何が大切か」を思い出し(私は本当はゆったりやると直観が働く資質を持っています)、それを「大切にする」ことを選択するのです。
すると古い価値観との相克が始まるけれど、その度にあなたが大切にする価値観を選択し直すことによって、次第に好循環へと向かって行くと思います。プロジェクト自体の目的達成も大切ですが、このプロジェクトを自分が大切にしたい価値観やビジョンを明確にして、次の大きなステップに繋げるチャンスにしてほしいと思います。
ということで今週のエクササイズです。
●「この人生であなたが一番大切にしたいこと(価値観)は何ですか」
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