第58回 人から感謝されると…
こんにちは、楳林です。先週は山形、宮城両県を中心に“東北巡業”の旅でした。雪が降り寒かったですが、地酒と食事を楽しみました。さて、先週のエクササイズは「あなたのキャリアを深めるのに役立っていると思える欠点があったら紹介してください」でしたね。先ず1通紹介します。
「劣等感とジェラシーです。人が自分よりいいことをしているとうらやましい。その人が優れているような気になります。そして劣っている自分が悔しいのです。その悔しさをバネに東京の大学に入学し、就職氷河期に大企業に就職、いままた本社部門へ移りました。でも、これで豊かな人生と言えるのでしょうか。その疑問がいつまでもつきまとっています」(Nさん、28歳)。
結婚されたばかりのNさん、久しぶりの回答ですね。キャリアをここまで導いてきてくれたのは“劣等感とジェラシー”だそうですが、“豊かなキャリア、豊かな人生”を考えるきっかけも与えてくれていますね。たまには「お疲れさま」といってあげてみてはどうでしょうか。そろそろ、そのエネルギーを自分の人生の目的やヴィジョンへ向けてみてはどうでしょうか。
「変に頑固で人間づきあいの下手なことが、逆にキャリアや人間関係を作ってくれています」(Kさん、37歳)「早とちりを直すためのメモ魔が仕事力の向上につながった」(Nさん、38歳)「人に対して好き嫌いの激しいことへの対処が、人を見る際の幅を広げ、両親との不和を随分解消」(Fさん、30歳)「ねちっこい性格が、原因追及や説得の原動力に」(Kさん、32歳)「わがままで回りに迷惑をかけながらもキャリアアップにつながった」(Tさん、38歳)。
私もそれらの欠点で悩んだことがあるので紹介させてもらいました。それらの欠点が自分のの足を引っ張っていると悩んだり、何とか直そうとあがいたり、諦めたり・・・。でも気がつくと、けっこう自分のキャリア形成に大きな影響を与えていることに気づくと思います。長所と欠点は裏表、また紙一重なんですね。
ここで、ふと野口英世のことを思い出しました。子供のときの火傷で左手が不自由になったが、後に一念発起して医学を志し、黄熱病の研究で偉大な医学者として紹介されています。でも一方では、若いときから浪費家で女好きで、それに名誉欲の固まりだったという話もあります。教科書的な理想像よりも、自身の欠点やエゴといった人間臭さと志の強さとが交じり合っている姿の方がかえって興味を惹きます。
ところで先週の“東北巡業”というのはハローワーク主催の求職支援セミナーの講師として山形県の山形、寒河江、村山、それに気仙沼(宮城県)の4会場で計7回のセミナー(1回2時間)を担当しました。若い方から中高年の方まで毎回40~60人、併せて400人近い求職者の方が参加してくれました。
セミナーの内容は、求職活動の心構え、キャリアデザインの重要性、それに履歴書や面接のポイントなどが中心でした。来る前は、雇用保険の認定の代わりになるセミナーなのでなので「真剣に聞いてくれるのかな」とちょっと思ったりしていたのですが、予想はまったく外れました。
みんな熱心に真剣に聞いてくれ、終わると大きな拍手をいただきました。さらに、「ありがとう」と、私に直接お礼を言って帰られる方すら多かった程です。わずか2時間での講演で、こんな経験は初めてで胸が熱くなりました。
都会に比べて圧倒的に求人件数が少ない中で、「みんな必死に仕事を探しているのだな」ということを痛感しました。と同時にアンケートには「求職ノウハウだけでなく、キャリアデザインなどを考えるきっかけになった」「こういう機会をもっと増やして欲しい」という声の多さ驚かされました。
今回の“東北巡業”は私にとっても「自分の経験が結構、人の役に立って感謝されるんだ」という感覚というか充実感をかなり取り戻せたように思えます(私も単純ですね!)。帰りの東北新幹線の中で「求職者のためのキャリアデザインを書きたいな」という気もしてきました。
ということで今週のエクササイズです。
●「自分でもけっこう人のため、社会のため役立っているんだな、という体 験を思い出し、紹介してください」
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