第68回 ある日突然・・・

こんにちは、楳林です。先週のエクササイズは「自分にミッションがあるとしたら、それは何だと思いますか?」でしたね。何通か紹介します。

「私が今漠然と思うのは、『あなたの存在は、かけがいのないものだ』ということを、音楽(ピアノ)を通して生徒に伝えてゆけたら・・・と言うことです。それには先ず、私自身が、自分の存在を祝福し、尊いものだと思っていなくては、伝えることは出来ないと感じています。これからの課題です」(Mさん)。

Mさんは「5歳からピアノを習い始め、以前ピアノの講師をしていましたが、自分の抱えている問題で、レッスンや生徒との関係に行き詰まり、教えるのをやめてしまい、何年も彷徨っていました。最近あるワークショップに参加して「やはり、私のビジョンは音楽だ!」と気づき、再びやろうと決心した途端、5歳の甥のレッスンを頼まれました」というのが自分のミッションに気づくまでの経緯だそうですが、不思議ですね。甥っ子さんのレッスンをしながら、あなたの5歳の時の気持ちを思い出してください。

「子供たちに夢を持って生きること、それを諦めない事を身をもって教えていくのが私の使命かなと思っています。」というTさん。現在は「“曲作り”とスキーを馬鹿みたいにやっている」そうですが、同時に「わからないこと、知りたいことを1つ1つクリアーしていく、そういう楽しさを子供たちに伝えたいです」とも語っています。

Tさんは派遣で働きながら、検定を受けたり、スキルアップの講習を受けているそうですが、「そのためだけに勉強しているのではなく、一人の女性として、いつかは『これでよし!』と思えるようになりたい」そうです。自分の5年後のありたい姿を描いてみてはどうでしょうか。

「今の自分にとってのミッションは『逃げださないこと(諦めないこと)』の一言に尽きると思います」(Sさん)。「仕事上でのスキルを身に付ける、私的には結婚などに対し、『ダメだから、無理だから』と理由づけしては諦め、逃げていた」というSさん。

「逃げない」というのはとても意味深い言葉ですね。本当は何から逃げ出さないことを決めたのですか?

「私にとって、科学は生活の基の一部になっているので、科学とどう関わっていくのかが、私の人生の使命かな。それと身勝手だった海外協力時代の償いとして、子供に元気になってもらいたい、役に立ちたいと思います」(Yさん)。科学する心と「何故?」と質問攻めの子供って、どこかでつながりませんか?

ちなみに私のミッションは「一人一人のかけがいのない個性や能力を見い出し、表現していくためのサポートをする」ことだと思っています。最近、みなさんの回答の中に、それぞれのユニークさが現れてくるのを感じ、嬉しく思っているところです。

ところで先週、私自身は「突然、現職からグループ内転進あるいは社外転進を突きつけられ、混乱、動揺している」今までで最もシビアな中高年のキャリアデザイン研修を担当して、私も体調を崩したり、同僚が突然、大病で入院してショックを受けました。コーチングのクライアントは愛犬を亡くして落ち込んでいる報告までありました。

ある日突然のリストラとか病気、愛する対象を亡くすといった、予期せぬ不幸な出来事と言うのは、人生の転機(トランジション)の中でも、とてもきつい体験です。ただ日本ではまだ、トランジション体験に対する理解が十分でないため悲しみ、怒り、混乱、絶望感、失意などの深い感情に直面するよりは、えてして周りへの恨み辛みになりがちです。

たまたまミッションをテーマに取り上げている中での出来事ですが、実は大きなトランジションは、その人のミッションとかビジョンとかと、深いつながりがあるのです。危機はまさしくピンチですが、取り組み方次第ではビッグチャンスにもなるのです。

ということで今週のエクササイズです。

●「あなたが今、自分の周りで何らかの転機、危機に直面しているとしたら、 そこにどんなチャンスを感じますか?」