第87回 キャリアの継続性を支えるもの

こんにちは、楳林です。このところまた、研修に追われる毎日が続いています。先週のエクササイズは「あなたの興味と仕事との間につながりや共通点があるとしたら何ですか?」でしたね。先ず1通紹介します。

「1つは映画です。現在、科学系博物館で展示解説員をしていますが、映画館と同様、ものでないサービスをどう提供し、楽しんで頂くか、エンターテイメントの要素もあり、共通点が多いと思います。よい映画を見るとすぐに人にお勧めするメールを流してしまいます。そこで、どう話のネタバレをしないで、面白さを伝えるか、友人たちを映画館に向かわせるか、と文章を考えるのは、科学の面白さを伝える解説員という仕事と似ているかも?」(Aさん、30歳)。

相手に興味を持ってもらうよう、面白さというかエンターテイメントを大切にされているのがよく伝わってきますね。そこまでして伝えて行きたいと思うAさんが本当に大切にしていることは何ですか?それから、このメルマガを紹介するときにはどのように紹介しますか。ちょっと聞いてみたくなりました。

Aさんのもう1つの趣味は洋服だそうです。「最近、お気に入りのお店が出来て、店員さんとも仲良くなって仕事のことについてもお話をします。店員さんがお客様に話しかけるのと、科学館の説明員がするのは、お客様に押し付けるのではなく、サービスを提供するという点でやっぱり似ていると思います」。

なるほど!興味のある分野からはいくらでも学ぶチャンスがありますね。そしてここでもAさんが日ごろ大切にしておられる価値観というか職業観のようなものを聞いてみたくなりました。

もう1通。「以前からパソコンに興味があり、インターネットやメールなども人より先んじてやってきました。そのためか、支店内の業務上必要なソフトのインストールから、外付けハードウエアの設定、営業マンのパソコンに関するもろもろの質問の返答役まで、ほとんど私に振られてきます」(0さん、メーカー営業、23歳)。

そのために「本来の仕事である営業の仕事をする時間が多少は削られてしまいますが、周りの人たちのバックアップが出来ていることは嬉しいですね」と語るOさん、「自分には営業の第一線で働くよりも、それをサポートする部門で仕事をしているほうが適しているのでは」と思うこともあるそうで、「いずれはそういった部門でのキャリアも積んでいきたい」と考えているそうです。

もし営業で職場の人たちだけでなく、お客さんにも何かバックアップのサービスをすることが出来るとしたら、どんなことでしょうね。そしてそれが出来たとき、営業に関してどんな感じを持ちますか?

ところで先週私にとって一番関心のあったテーマは「キャリアの継続性」ということでした。例えばこれまでの年功制や終身雇用という時代において転職とか再就職とかというのはイレギュラーな位置づけでしたが、人材流動化の時代においては人材関連企業のビジネスコンセプトとして「キャリアの継続性」をみていった場合、サービスの内容も今後、基本的に変わる気がするのです。

また個人の側からキャリアを単に職業とか職場、職種としてみるのではなく、そこでの選択・決定を通して、ゆっくり培っていく役割とか生き方としてみていった時、たとえ失業とか仕事をしていないときでもキャリアを通して継続しているものがあるように思えるのです。

私を振り返っても、これまで新聞記者、経済関係の調査、異業種交流のコーディネーター、研修講師、キャリアコンサルタント、コーチといろんな職業と職場、それに数年間の無職の時代を経験してきましたが、それをプロセスとして継続しているものがあるとしたら、何か自分、他者を問わず創造性を大切にしていきたいという思いがあるのだな、と感じるときがあります。

ですからキャリアというのは自分の興味とか大切にしたいことととても関連しているし、それを明確にしていくことだと思えば、本当はワクワクするものではないでしょうか。

ということで今週のエクササイズです。

●「キャリアを通してあなたが実現していきたい興味や大切にしたいことは何ですか」