第91回 エネルギー・マネジメント

こんにちは、楳林です。やっと梅雨が明け、夏の暑さが訪れそうですね。先週のエクササイズは「私は、みんなに「 」する「 」です」でしたね。これは一種の宣言文によって、自分の強みや才能、ヴィジョンや方向性を明確化するものといえますね。何通か紹介いたします。

「私はみんなに「夢と感動」を与える「お調子者」です」(Iさん、見た目20代の37歳)。

Iさんは「現在、製造業のアウトソーシング(業務請負業)の営業職に就いていますが、仕事は楽しんでやるというポリシーから、とても所長らしからぬ行動に出ることがある」事から、こういう表現になったそうです。「いろんな仕事を経験し、現在も現場、人事、営業と活躍?してきた中で,多くの方々に助けられ、力を与えられてきたので、そろそろ返す番かな?」。

「自分と仕事をする仲間、お客様に夢を見てもらいたい!生きる喜びを感じて欲しい!そうすることにより、2人の力で3人以上の力を発揮できる!そんな仕事に是非チャレンジしてみたいですね!」。どんな仕事ですか?

「私は、みんなの「生活を支える栄養剤」です」(Oさん、23歳、メーカー営業)。

Oさんは「食生活に欠かせない、あるいは食生活を楽しむための調理器具などの営業をしている」ことから、自分の宣言文が浮かんだそうですが、「自分がかかわっているもので、人々が生きていけていると考えると、大きな仕事に関わっているのだな」ということを改めて意識されたそうです。

「普段の仕事ではなかなかこのような意識を持って仕事に取り掛かることが出来ていないのですが、やはり自分の存在意義をしっかり盛ってやっていきたいと再確認しました」と言うOさんに、1つ質問します。栄養剤に名前をつけるとしたら、何ですか?

このほかこんな宣言文もありました。一部ご紹介いたします。

「私は、みんなに「金持ち教育」をする「億万長者」です」(Kさん)「私はみんなの「笑顔」が見たい「お母さん」です」(Iさん、営業・事務・秘書業務、40歳)。「私は、みんなの「夢」を叶える「土台」です」(Sさん、SE,35歳)

きっともっと自分を掘り下げていくと、さらに自分にぴったりの宣言文が見つかるかもしれませんね。

ところで先週、私が興奮した話題は、世界水泳選手権で北島康介選手が100、200Mの平泳ぎで世界新記録と金メダルを取ったことです。ピッチの速さで押していく100Mに対し、伸びのあるストロークで泳ぐ200M。これまで平泳ぎでも別の種目と思われ、それぞれ専門の選手によって世界記録が伸びていたそうですが、その常識を20歳の青年が“科学と才能”で打ち破ったわけです。

その秘訣は、平泳ぎ独特の進行停止時間をいかに短く、そして大きな泳ぎでストローク数を減らすことによって世界一早いストリームライン(流線型に体が伸びていく形)を身に付けたことにある、というような解説が出ていました。また、今の北島は、コンピューターで空気抵抗を計算し、大型エンジンを積んだスポーツカーに例えられる、という表現もありました。

でもなぜ、この話題をこのコラムで取り上げたかというと、同じ週、ある会合で今年開催されたASTD(全米人材開発協会)の年次総会の報告を聞いて時、とても似た印象を持ったからです。

それは米国の科学的スポーツ・コーチのJ・ローアーが彼の近著「全面的投入の力」について講演した内容でした。ハイスピードの情報化の中で好業績の達成と幸せな人生とのバランスをとるためには、従来のタイムマネジメントではなく、全力・全面投球できるようなエネルギーのマネジメントが必要だ、というのが講演のエッセンスです。

その実行策の柱は肉体的、感情的、精神的、信念的の4つのエネルギーを上手にバランスよく動員することです。特に興味を持ったのが、積極的な自分独自の儀式を行うことによって、高度なエネルギー管理を行えるということでした。

要するに毎朝、瞑想を30分するとか、週に2日は5時半にオフィスを出る、1時間半ごとに休みを取りなさいなど。全力投球は1時間半ぐらいしか続かないから、集中とリラックスの仕組みを儀式的な形で入れ込みなさい、ということですね。

北島選手の平泳ぎ、そのトレーニング方法と何だか共通点を感じたわけです。

と言うことで今週のエクササイズです。

●「緊張を緩め、リラックスするために、あなたはどんな“儀式”を導入しますか(すでにやっていることも含めて)」