第97回 今に生かされる過去の経験

こんにちは、楳林です。先週から右ひざに痛みが出て、「前に踏み出すのに何を恐れているのだろうか」などと自問自答しています。先週のエクササイズは「あなたは今4つのアイデンティティ様態のうちのどこにいますか」でしたね。今回は回答数が多かったですね。何通か紹介したいと思います。

「漂流型です。10月から転職活動をしようと思っていましたが、現在の仕事の引継ぎ手がいないことや新しい職場への恐怖心から状況に流されています。もっともこれは最近からではなく数年前からの状況ですが、なんとか変えなければと思いつつ、現状に流され行動していない。そんな自分に腹を立てて、イライラする。そして言い訳、誤魔化しを続けている感じです」(Sさん、35歳、SE)。

Sさんはご自分の状況をごまかさずに直視しているし、やりたい方向も理解しておられ、そろそろ次のステップにコミット(積極的に関与)する時のような気がします。私も同様ですが。自分なりに納得の出来る将来像を再度しっかり描くときかもしれませんね。

「混在しています。職場での行き詰まりで会社を辞めましたが、今はやっといろんなことを考えられるようになりました。これまでやりたかった『森林アドバイザー教室』への参加。今週からは『女も男も自分らしく』という講座の企画作業への参加、と動き出しています。その意味では活路開拓型ですが、仕事となると長年やってきたコンピューターの仕事から結局(生活のためもありますが)離れられず現状維持・保守型というところです」(Kさん、41歳、SE)。

何だか”頭と体“という感じがします。2つの試みとコンピューターの仕事を統合したらどんな世界が待っていますか。きっと2つの試みを楽しくやっておられたら、そこから新しい出会いやチャンスが生まれてくるかもしれませんね。コンピューターの仕事も単に生活上だけでなく、きっと生かされると思って腕を磨いていてはどうでしょうか?

「今まさに活路開拓型にいるところです。ある地方の雑誌ですが、そこで記者・ライターの仕事が出来るようになりました。これまでも同じ雑誌のホームページにのみ記事を書いていましたが、本誌に関しても契約してもらえるようになったのです。とてもうれしいのですが、やれるかどうかの不安もあります。しかし、とにかく納得のいくまでやってみたいと思っています」(Sさん、今回からフリーライター、35歳)。

よかったですね!Sさんはお便りの中で「ニュースキャスターの久米宏さんが、番組の降板記者会見で『これまでやってきた仕事が全てニュースステーションにつながっていたように感じます』という内容のコメントにすごく共感するものがありました。生きていく上でのキャリアとはそういうものかな」と思ったそうです。

実は私も久米さんのコメントに近い感想を持っています。過去に経験したスキルや考え方は今やっていることの中に生かされてくるほど、イキイキ感が戻ってくる感じです。

「今までずっと、きっと生まれてからずっと、そしてこれからも続くであろう自分探しの旅ですが、一歩飛躍しようという段階に来ています」というSさん。1つのトンネルを抜けた感じがしますね!

ところで今回の回答のうち、現状のいろんな活動を漂流型を除く3つの様態で説明されたMさん(IT業界勤務)。あまりに分量が多いので紹介するのは諦めましたが、余談も面白かったので紹介します。「先日M&Aのボードゲームを体験した際に、『ルールの本質を見抜く』のと『他のチームの状況を把握する』に終始し成績が振るわないという苦い経験をしました」。

そこでMさんは『もし商品開発力が同じであれば、経営陣に問われるのは『自ら仕掛け、早く決断できること』だと理解したそうですが、「いいカードが回ってきたら?ではなく、回ってこなくてもいい結果を出せるのが本物の経営者なんでしょうね。人生も同じかもしれません」ということに気づかれたそうです。

私も自分の完璧主義や受身の姿勢が邪魔をして、これまでチャンスを逸することが多かったことを痛感しています。

ということで今週のエクササイズはMさんの気づきを利用させてもらいました。

●「あなたが自ら仕掛け、早く決断出来た〈現在しつつある〉人生やキャリ アの選択があったら紹介してください」