第99回 答えは自分の中にある
こんにちは、楳林です。このところ土、日も研修が入り、追いまくられています。台風もようやくおさまった月曜の午前中を代休にして書いています。先週のエクササイズは「あなたにとって最も悔しかったキャリア上の体験は何ですか」でしたが、私自身も研修が思ったようにいかず、悔しい思いをしました。例によって先ず1通紹介します。
「店長代理の試験に合格して1年、つぶれかけの店舗に異動になり、半年間がむしゃらにやって利益率、成長率ともNo1の結果を出しましたが、それでも店長になれず、半ば燃え尽き状態です」(Kさん、27歳、販売業)。
Kさんは、上司から「仕事自体は評価できるが、最大の弱みは相手に腹の底から立ち向かっていけないことだ」と評価され、「異動先は店長になれる最後のチャンス」と思って取り組んだ結果、「意外にも苦手としていた人間関係が得意分野になり、お客様からお褒めの言葉をいただけるようになった」そうです。
しかも、店長になれないどころか、上司から「今後半年間で自分が今の店舗からいなくなっても自分と同じ位出来る部下を育てる」というミッションを与えられ、「何が評価され、評価とはそもそも何か。自分が本当に欲しかったものは何か。店長になれなかった今、無意味に感じてしまっている自分がいます」。悔しさの真っ只中にいるようです。
でもちょっと視点を変えてみてはどうでしょうか。Kさんはどんな店長になりたかったのですか。そのありたい自分がちょっと上のほうから現在の自分を見たとき、今の自分自身に何といってあげたいですか。私にはこの半年のチャレンジと新たなチャレンジがKさんにとっては素晴らしいキャリア形成のように思えます。
もう1通。「この夏、ある児童文学セミナーに参加し、知り合いの作家の先生の推薦で、児童文学では売れっ子の先生の分科会に入れてもらえたのに、満足できる作品が書けず、推薦してくださった先生の期待を裏切ってしまったことです。仕事をしていて長編を書く時間がとれず、自分で満足していない短編を出す羽目になり、もちろん、酷評でした」(Pさん)。
Pさんはその時、「歴史との裏づけのためには資料を読まなくては。でも自分には時間がないから書けないと、言い訳し、すでに書く前に理由をつけて諦めていた」自分に気づき、「期待を裏切ったことだけでなく、自分から諦めてしまったことが、一番悔しい」と思ったそうです。
セミナーから2ヶ月経って、Pさんは「まだ書き始めていませんが、この回答を書きながら、『どうしてその話を書こう』と思ったのか、という原点を思い出していました。とりあえず書いてみよう」と思えるようになったそうです。
Pさんの回答の中にはとても大事なことが書かれているように思えました。「本当にやりたいことを邪魔しているのは時間とか、他人、出来事のせいではなく、実は自分自身が諦めていること」「悔しい思いをした出来事は、実は本当にやりたいことの原点をメッセージとして送っている」ということなんですね。
もう一言付け加えれば、Pさんのプロセスは、コーチングやビジョン心理学の基本原理とも言える「全ての答えは自分の中にある」ということを思い出させてくれているように思えます。
ところで、この「キャリアコーチング」も99回に、いよいよ次は100回の大台に乗ります。ほぼ2年間かかりました。生来、飽きっぽいタイプの私としては珍しいことなんです。99というのは数秘学でいうと、9+9=18=1+8=9。9という数字は何かを完了するという意味だそうです。
毎回、皆さんの回答に刺激を受け、一緒に旅をしてきた感じがすると共に、次のステージに進みたいなという感じがしています。
「私たちの全ての探検の終わりは
出発点にたどり着き
その場所を初めて知ることだ」
T・S・エリオット
そのためにも今回は9の「完了する」ということをしっかり受け止めてみたいと思います。
ということで今週のエクササイズは
●「あなたが新しいスタートを切るために、今、完了したいこと、あるいは 手放したいことは何ですか」
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